リチャード 読書好き好き!

ブロガーリチャードの読書記録です。

【読書メモ】怒羅権と私 汪楠

怒羅権と私

怒羅権と私

 

 

これは存在そのものに陰陽ある本だと思う。
陰の部分は自らの犯罪経験を書籍にして販売している点。
犯罪被害者にとってはこの事実だけで心が傷つけられることでしょう。
では出すべきものではなかったかというとそうとも言えない。
この人にしか書けない内容でかつ、世には有益とも思えるような内容だからだ。
 
被害者感情にフォーカスすると、犯罪体験を本にして収益を上げると言う事は問題がある。
この人に人生をめちゃくちゃにされた人や、深刻な犯罪被害に巻き込まれた人にとっては胸がつぶされるような思いでしょう。
 
ところが加害者の視点、思考を書籍と言う形で世に発信すると言う事は次の犯罪抑止のために有益な側面があると思う。
商業的に成功すれば重版が決まり情報が広まる機会が増える。
出版社も儲かれば新しい切り口でこの人を取り上げる新しい企画が持ち上がるかもしれない。
マイケルサンデルの白熱教室に出てくる究極の選択のようなジレンマを抱えた本だ。
 
物言う投資家、村上世彰さんの本を読んだときに、当時この人はマスコミにめちゃくちゃ叩かれていたが、実は彼なりの正義を持って行動していたと言うのを本で知り、マスコミによってその人格までもが大きく歪められていたのかと、著書を通して感じた。
ところがホリエモンが後に、村上さんかっこいいこと言っているけれどもあの人はほんとに最低なところがあって友達も自殺に追い込まれそうになったみたいなエピソードを明かしていて驚いたとともに、実は本当の僕はこういう人間なんだみたいな語り口と言うのは距離をとって感じないと危ないのかもしれないと思った体験がある。
生涯投資家 (文春文庫)

生涯投資家 (文春文庫)

 
 
本書前半もエリート家庭に生まれ善良市民だった汪さんがどうして暴力の世界に染まり、札付きの犯罪者になってしまったのかが描かれている。
文だけ読んでいると同情的になり、彼自身ではなく彼を変えてしまった環境に憎しみが湧いてきてしまう。
ですが、言い分の1つであり、あくまで彼の視点であると言うことを取り込まれ過ぎず距離をとって読むのが大事でしょう。
 
以前Eテレでみた、Switchインタビュー 伊勢崎賢治×菅原小春 の回。
伊勢崎賢治さんは民族紛争を停戦させるネゴシエーターの仕事をしている。
少年兵達を沢山観てきた。
暴力というのが物凄く魅力で誘惑的なものというのを目の当たりにしてきたと語っていた。
欲しいものがなんでも手に入り、力をつけ残虐になればなるほど周囲からは承認され、大人をも跪かせることができる。
 
汪さんも恐らくそういう暴力の魅力に魅せられてしまったのではないだろうか。
30年前、僕が中学生だった頃は校内暴力はピークを過ぎていたが、まだまだ不良がカウンターカルチャーとしてカッコいいものとして生きていた。
部活では先輩に理不尽に殴られ、面白半分にタバコを押し当てられ、お金は巻き上げられる日常。
少年漫画は不良の抗争漫画で溢れて、ポップシンガーはバイクを盗んで校舎のガラスを割って周る歌を歌っていたし、そんなやつらは女の子にモテた。
怒羅権が暗躍した時代はまさに同じ時代。
 
汪さんの家庭環境もあるが、当時の日本の時代背景の影響も大きいと思う。
暴力はいけないと言いつつ、親や先生はしつけや教育という名目で子供たちに暴力をふるいまくっていた。
これは子供たちには暴力はダメだけど、正しい暴力は良いというメッセージになったと思う。
発足当時の怒羅権達も正義の暴力を行使している感覚だったことを本の中で書いている。
30年前に比べ、犯罪発生件数が大幅に下がったのは、家庭や学校での暴力行使を控えるようになったのは大きいのではないかと思う。
暴力でコントロールするという事は、子供たちに暴力の魅力を教えているようなものだから。
 
少年院、刑務所のシステム批判もとても良かった。
現在のシステムでは犯罪を犯してしまった人が更生することなど殆ど難しく、再犯を犯し刑務所に出戻ってしまいやすい。
ここの件は、より良いシステムを作った方がいいんじゃないという社会への投げかけになっている。
 
僕は以前は死刑は必要だと思っていた。
けれど、読書を積み重ねたりしているうちに、死刑廃止論者の言い分の方が合理的なんだと考えるようになった。
被害者の感情処理という問題は課題だけど、その犯罪を犯してしまった経緯というのは必ずあって、犯罪予備軍になっている人達抑止のヒントになる情報を犯罪を犯した人は持っているから。
 
以前読んだケーキの切れない少年の話も思い出した。
ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)
 

 

犯罪を犯してしまう少年の多くは認知能力などに障害ギリギリの物を抱えていたりする。
反省できる能力がそもそも備わっていない。
それを矯正する方法というのもどんどん研究されている。
 
この本は、自分をよく見せようといしている点が多少あるかもしれないことを差し引いたとしても、社会はそこから学んだ方が良いという情報が書かれている。
いじめを行えば、反動でとんでもないモンスターを生み出すことがあることや、刑務所システムの欠陥、警察と暴力勢力の癒着など考えさせられる箇所が多い。

 

読書は読むから聴く時代ですよ!

本書も、アレクサアプリを使って隙間時間にながらで読み切りました。

超おススメの読書方法を紹介したこちらの記事も是非ご覧下さい。

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この方法もいいですし、Audioブックもプロ俳優さんの読み上げでなかなかいいですよ。

 

そして、サブスクで本が読める読書好きなら絶対お得なKindle Unlimitedも是非利用してみて下さい。

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【読書メモ】平成くん、さようなら 古市 憲寿

平成くんさようなら 古市 憲寿

平成くんさようなら 古市 憲寿

 

平成くんさようなら

平成くん、さようなら

 

 クラブハウスで、古市君が絡むトークルームは大体面白くなる。

トークルーム内で、平成くんさようならは凄く良いと絶賛されていた(宣伝の為かもしれないけど)。

ある日のトークは、平成くんさようならの文庫化に際して文庫版の執筆作業中にリスナーのみんなに意見を聴くみたいな内容でした。

 

トークを聴いていたら読みたくなってきて早速ぽちりました。

 

平成から令和に替わる現代を舞台にしているのだけど、近未来SFになっていて、安楽死が世界に先駆けて合法化された日本。

世界からも安楽死を求めて安楽死ツーリズムで人がやってくるような世の中。

安楽死をエンターテイメントにしたレジャー施設などが設置されていて、それが、そんなのあっても不思議じゃないなという具合にうまく描写されている。

 

Googleのようなプラットフォーマーによる個人データーベースによる記録の蓄積で、外部に記憶を記録できるようになった世界では、人の死への受け止め方がどのように変化するのかみたいな事を扱っている。

 

今は人の死は悲しい事だけど、将来テクノロジーによってその概念が変わってくるのかもしれないと予感させるラスト。

 

 平成くんのキャラクターは古市君を投影させているのが伺える。

平成くんの考えたり感じたりしていることは、古市君が実際に感じているような話なのかなと想像すると面白い。

 

また、クラブハウスの中で古市くんと仲良く絡んでいた、 澤田拓郎(ハイラム)君とか、千秋ちゃんが小説内でも登場するのでクスっとしてしまう。

 

恐らくクラブハウスの中だけでなく、本当に仲が良いのですね。

 

そのまま読んでも面白いですし、2月の古市君と千秋ちゃんのクラブハウスのトークルームを聴いていた人はより楽しめる小説になっていると思います。

 

描写技巧が凄いな、テクニックがあるなという文章ではないですけど、扱うテーマだったり、布石を重ねて導くラストや哲学的なテーマは読ませます。

 

もうすぐ文庫がでてくるそうなので、そうなればお安くなるでしょうからそれを待っても良いかも知れないですね。

 

平成くん、さようなら

平成くん、さようなら

 

 

読書は読むから聴く時代ですよ!

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【読書メモ】おしゃれかるた 野宮真貴

おしゃれかるた 野宮真貴

おしゃれかるた 野宮真貴
おしゃれかるた (幻冬舎plus+)

おしゃれかるた (幻冬舎plus+)

 

 リチャードは高校生から大学生の頃、Pizzicato five が大好きでした。

当然野宮さんも好き。

そんな野宮さんのオシャレエッセイ。

 

読んでいて、時代は進んでしまったなという感想。

良くも悪くも20世紀的な価値を反映した本だなと思いました。

「大人の女は」みたいな話が多い。

Pizzicato five の世界観て確かにそんな感じですよね。

黄金期のアメリカやヨーロッパ文化のJ-POPアレンジみたいな。

新しい世代は、物や消費で個性を表現することからもっと、SNSとかYouTubeみたいな自分メディアを使って体験を発信してゆくようなイメージがあります。

彼ら、彼女らがもっと年を重ねたときに、「大人は」みたいな語りをするのかな。

世の大人像も輪郭に大分ブラーがかかってきている感じはありますよね。

歳重ねても大人っぽくないおじさん、おばさんは多いし(良い意味で)成熟した大人像みたいなのが昔よりも大分曖昧でふにゃふにゃしている気がします。

 

野宮さんの本読んだあとに、プロ奢さんの本読んでこのブログを書いているから余計そう感じるのかも。

 

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 プロ奢さんの文は21世紀感を感じますね。

 

本書は、さくっと気軽に読めますので、特に渋谷系カルチャーが好きだったおじさんおばさんは楽しめると思います!

おしゃれかるた (幻冬舎plus+)

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読書は読むから聴く時代ですよ!

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【読書メモ】嫌な事全部やめても生きられる プロ奢らレイヤー

嫌な事全部やめても生きられる プロ奢らレイヤー

嫌な事全部やめても生きられる プロ奢らレイヤー

 

嫌なこと、全部やめても生きられる

嫌なこと、全部やめても生きられる

 

 Twitterを追いかけてたら本を読むほどでもないかなとおもったが、結構いい事書いてあった。

ピンと来たのは以下

 

  • 本当に欲しいものはコスパなんて発想しない。
  • 月収15万円でも幸せな場合がある。
  • ストレス解消には物凄いコストがかかるからストレスはコスト。
  • 1手先は得でも、5手先で損する選択をする人は多い。
  • 依存先が複数あるのが自立。
  • 見栄やプライドが一番金かかる。
  • やりたいこと、会いたい人を探す時は、+検索ではなく、-検索。
  • 目標は、欲望が具体化したもの。なきゃなくてもいい。
  • 自信のないことにわざわざ手を出さない。
  • 好きな事より得意なことにリソースを割いた方がいい。
  • 損切大事。
  • 好きなものを仕事にしようは、ビンゴであたるようなもの。
  • 自分のゲームと他人のゲームは違う。

まだ、色々あったと思う。

そして、最後のオチが笑った(笑)

内容としては、タイトル通り、嫌な事全部やめてもいきられるに帰結します。

 

そんなに長くないのでサクッと読みます。

普段プロ奢さんのTwitter見てる人も楽しめる内容になってます。

 

嫌なこと、全部やめても生きられる

嫌なこと、全部やめても生きられる

 

 

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【読書メモ】カミの人類学 岩田 慶治

カミの人類学 岩田 慶治

カミの人類学 岩田 慶治

 

人類学のフィールドワークを通して、カミを考える本。

タイやラオス少数民族の家に住み込んだりして、そこの地で信仰されているカミを学ぶ。

それらを通して、我々日本文化と対比させながら、我々のカミという概念についても見つめなおし。

面白いなとおもったところは、現代の科学が真ん中に来てしまった世の中のリアルと、カミが中心であったころのリアルは全く違うという事。

神の怒りに触れたら自然災害は発生する。

祖先の霊を怒らすと病気になる。

火で肉を清めないと死がやってくる。

単純に現代人が進化したというよりも、全く違う常識で生きているというのが読んでて感じられた。

 

このあたりの本の話と通じるかも知れない。

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また、国は違っても同じ稲作を行っていると、日本と共通する信仰の考え方、水を聖なるものと扱ったり文化的なものが似てくる。

 

全体的に文章的には平易ではないので、なかなか入ってこないけど、面白かったです。

しかし、clubhouse 始めてから全然読書が出来ていない、、、

時間は有限だ。

 

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【読書メモ】パラレル 長嶋 有

パラレル 長嶋有

パラレル 長嶋有
パラレル (文春文庫)

パラレル (文春文庫)

 

 男も女も、突き詰めると、お互いのエゴを押し付け合って生きているよな。

そんな感想が漏れてしまう。

離婚しても、頻繁に連絡をしてくる元妻。

妻の不倫が原因で破局に至った、それなのになぜ?

そっけなくしても、気のない返事をしてもやはり元気?ちゃんと食べている?というなんでもない電話がかかってくる。

 

学生時代からの友達でプレイボーイで仕事に野心的な津田。

自分にはないものを備えているが、津田は津田で主人公、七郎の事を自分にない幸せを持っていて羨ましいよと一目置いている。

 

キャラクターが全然異なる七郎と津田。

七郎はオタク的で、津田はウェイなナンパガイ。

お互い見下し合いそうなものだけど、小説の中では互いにリスペクトがあり、最後はお互いがお互いの生き方に寄ってゆく。

津田は結婚しようと考えていたと七郎に告白する(おそらく、七郎の生き方への憧れもあって)。

七郎も過去やこだわりを捨てて、目の前の女性の手を取る(あーだこーだ考えずに行動する津田のように)。

 

離婚届けを提出するシーンは人間味のある描写で凄く良かった。

自分の不貞で至った離婚なのに、妻は役所で泣き崩れる。

妻には別れた後も、その涙を拭いてくれる相手がいるのに、泣きたいのはこっちだよという描写。

リアルです。

人間てそういうものだよね、、、それは七郎に対して済まないという涙じゃないんですよきっと。

なんでこうなっちゃったんだろうねという自分の身に対して流している涙。

その後の彼女の連絡も、ちらっと見える元旦那と繋がっていたいその理由も、極めてエゴイスティックだけど、そういう女の厭らしさがノンコーティングで描いてある。

 

でも、七郎はそんなことにはしっかり気が付いているのに、自分が恋愛で満たされていないときは、わかっているのに元妻の思わせに乗っかって、時には自分にも妻にやり直したい気持ちがあったんじゃないかと錯覚して動揺してみたり。

でも、新しい恋を見つけると正気に戻ってあっさりそれを捨ててしまうところが、男は男でエゴイスティック。

 

男も女も、相手を思うアクションをとりながらも、結局見つめているのは自分なんだというのがリアルな描写でした。

 

津田の女に対する考え方も、津田が通うキャバクラのキャバ嬢達の考えも、どっちもどっち。

結局、男と女、狐と狸の化かし合いなのかもしれない。

それが全てでないにしろ、そういう面があるという認識がないと、化かされて相手にせっせとお肉を貢ぎ、自分は葉っぱをムシャムシャ食べさせられて搾取されちゃう。

一番幸せなのはお互いに上手に化かし合って、最後まで魔法に気が付かず気持ちよく葉っぱをお腹いっぱい食べて死んでゆく事なのではないだろうか。

 

物語の殆どは七郎と津田のやり取りで、過去と現在がいったりきたりゆるふわに進むストーリーなのに、男女の内面で考えている事のチラ見せが生々しくて引き込まれます。

 

パラレル (文春文庫)

パラレル (文春文庫)

 
 

 

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【読書メモ】夜の虹 森村誠一

夜の虹 森村誠一

夜の虹 森村誠一

 

夜の虹 (講談社文庫)

夜の虹 (講談社文庫)

 

 森村誠一はもうやめよう思っていたが、長編であるこちらがKindleUnlimitedだったので読んでみた。

 

結論から言うと自分は短編の方が好きですね。

 

長編は粗があるというか、そこの描写は結局なんだったの?偶然で片付けちゃうの?とか、そんな動かぬ証拠をそんなところに犯人が捨てるんかいwww

ほか、あの人とあの人が恋人関係になって、あんなことに付き合わされた動機とか、、、

ラストの方で、主人公 重金が、お前人生のそんなインパクトある事件を今のいままで忘れとったんかいwww

などなど、粗さがあります。

 

散り散りに発生した事件が次第に真ん中に集まってくる人間交差点的な仕掛けのうまさは森村さんの得意技ですね。

そういうところは魅せます。

 

今回は、森村さん得意の2重オチみたいなのはなしで終わりますね。

 

まさに、火曜サスペンスみたいな昭和のドラマ風ですね。

恐らくテレビドラマ化されてるのではないでしょうか。

 

Kindle Unlimited で読めます。

夜の虹 (講談社文庫)

夜の虹 (講談社文庫)

 

 

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【読書メモ】論理的思考と交渉のスキル 高杉 尚考

論理的思考と交渉のスキル 高杉 尚考

論理的思考と交渉のスキル 高杉 尚考

 

論理的思考と交渉のスキル (光文社新書)

論理的思考と交渉のスキル (光文社新書)

 

 

ロジカルシンキング本。

やはり、コンサル会社出身の方が書かれた本です。

こういう合理的な考え方が身につくと本当にいいですね。

憧れます。

 

良かったなと思う点。

  • ディベート、交渉、プレゼンテーションの違いを認識せよ。
  • 分かりやすい表現に気を付ける。
  • 日本語の曖昧特性を排除し、論理的に話す癖を身に着ける。
  • どんな形勢の時も平常心を保ち、常に勝てる材料を探す。
  • 悪徳交渉戦術を学び、パターンに遭遇した場合はそれは戦術だと認識して冷静に対処する。
  • 譲歩は負けではない。譲歩した部分は次の攻撃材料になり得るので交渉はパッケージで考える。
  • マズローの欲求ピラミッドを思いうかべ、相手の欲しているものが、お金なのか、名誉なのか、承認なのかやり取りの中で探る。
  • 論理ピラミッドの考え方は文章作成の参考になる。

 

日本語の曖昧表現を直すの章は面白かったので、ここにメモ的に残します。

主語と述語を明確にする。

日本語は主語が省かれがちなので、主語がなにかを意識する。

小学校教育では、漢字を覚える授業で度々主語が省かれている。

  • (私は)家を建てる。
  • (私は)本を読む。
  • (私は)学校へ行く。

「この企画は積極的に推進すべきだ!」

これも、は が使われているから この企画 が主語に感じるけど、本当の主語は隠れている。

我々は とか 我が社は が主語です。

 

論理接続詞を使う。

曖昧接接続詞  ~あり、~おり、~が、~き、~し、~て の使用をやめる。

論理接続詞を使う ~の結果、~にも関わらず、~して以来、~に加え、など。

本商品の市場は成熟期にあり、価格は安定している。

このありは、繋がりを明確にしていない。

成熟期にある故、成熟期のうえ、成熟期にあるのみならず など、前後の文章で意味が変わってくる。

 

抽象表現をやめる。

推進する、促進する、強化する、見直す、構築する、増大する、合理化する。

 

これらの言葉はあいまいになるので避ける。

でも、日本社会ではこの曖昧表現で煙に巻いて乗り切る事案も多いですよね。

 

特性を意識するのは大事かもしれない。

 

あと、マインドに言及したところは参考になりました。

仕事の価格交渉や、はたまた家庭内、就職面接や恋愛の交渉などの場面で、負けたときのショックを軽減するために負けるかもしれないと思って挑む勝負は勝率が下がるんですね。

 

どんなに不利な形成でも常に勝つことを意識してないと勝率を上げれない。

その時のマインドとしては。

 

こうなるのが理想である、でも現実はそう思い通りにならない事もあるというマインドが大切という話。

 

 大石さんのこちらの本を補完するような内容で為になりました。

交渉事が多い人は、参考にすると役立つことがあるかも知れません。

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論理的思考と交渉のスキル (光文社新書)

論理的思考と交渉のスキル (光文社新書)

 

 

 

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【読書メモ】完全犯罪の座標 森村誠一

完全犯罪の座標 森村誠一

完全犯罪の座標 森村誠一

 

 ここ最近はまっていた森村誠一短編小説シリーズ、今巻で最終巻です。

今巻の中で一番面白かったのは「盗めなかった“切り札”」です。

 

独り身の老婆。

お金を貯蓄することが、趣味で、ためたお金で10日で1割の金貸し業を密かに営んでいた。

お金に関しては執念深く、踏み倒そうものなら執念深く海外までも追いかけて取り立てるほど。

何者も信用できない老婆、銀行も信用できない、さりとてせっかく貯めた金も現金で自宅に保管していると泥棒に狙われる。

熟考の末、ここなら盗めないという現金の隠し場所を考え付く。

 

屈指の腕利きの泥棒が集う日本泥棒協会の間でも、その老婆は有名であった。

確かに現金を隠し持っているはずなのに、何人が空き巣に入っても現金のありかが分らなかった。

泥棒日本一を決めるべく、泥棒協会はコンペを行う運びになった。

ルールは、この老婆の家に入り現金のありかを見つける事。

腕自慢の泥棒三勇士はコンペに勝つために、順にアタックをかけるもとうとう見つけ出すことができなかった。

これは、泥棒協会の名折れかと全員があきらめかけたとき、協会会長がある意外な隠し場所を思い当たる!

果たして泥棒達は老婆の現金を見つけ出せるか。

 

この話も2重にトリックが組んであるオチでいかにも森村誠一らしい。

 

森村誠一はエンターテイメント小説の達人だと思います。

 

Kindle Unlimited で読めます。

 

最初に同著者にはまった1冊

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【読書メモ】影の分岐 森村誠一

影の分岐 森村誠一

影の分岐 森村誠一

 

 

影の分岐 傑作短編集(六) (講談社文庫)

影の分岐 傑作短編集(六) (講談社文庫)

 

 この森村誠一 傑作短編集シリーズはほんとにおもしろい。

さっとよめるし、起承転結がしっかりしているし、驚く仕掛けで読者を楽しませる。

 

短編6話収録。

今回一番面白かった話「無能の情熱」

 

うだつの上がらないサラリーマン。

妻にも、子供にもバカにされ。

酒も女も博打もやらない真面目人生だった男が街で見つけた美女を尾行するという趣味にはまってしまう。

清楚に見える女性が、ラブホテルにはいっていったりする意外性の発見に快感をみいだしてしまう。

ある日、尾行した女性が入ったラブホテルに後から自分も入り、彼女の隣の部屋を借りる。

行為に聞き耳を立てて楽しんだあと、いたずらに、彼女達の部屋代も支払って立ち去る。

どこの誰とも分からぬ人間にホテル代金が支払われていてビックリする彼女の顔を思い浮かべながら。

 

ところが、次の日の新聞でそのホテルでOLが他殺体で見つかったという記事が目に入る。

原因は首を絞められての窒息死。

フロントの目撃談の相手の男性の特徴は自分のものと一致している。

真犯人を見つけなければ、何もしていないのに殺人の容疑者になる。

 

事件は迷宮入りになったと思われたころ、一本の脅迫電話がかかってくる、、、

 

オチも面白くて、いかにも森村誠一らしい仕掛け。

 

1970年代という時代のせいだけど、森村誠一の文章のなかでオールドミスという単語が度々登場する。

未婚で器量もあまりよくない女性がドラマの主要キャストでよく登場する。

今ならフェミニストにタコ殴りにあうような表現。

 50年ぐらいたつと、人の意識も随分変わるなという事を感じる。

 

本書もKindleUnlimitedで読めます。

このシリーズも、未読は残るところあと一冊なので最後まで楽しみたい。

影の分岐 傑作短編集(六) (講談社文庫)

影の分岐 傑作短編集(六) (講談社文庫)

 

 

読書は読むから聴く時代ですよ!

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