リチャード 読書好き好き!

ブロガーリチャードの読書記録です。

【読書メモ】最終便に間に合えば 林真理子

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最終便に間に合えば 林真理子

 

最終便に間に合えば (文春文庫)

最終便に間に合えば (文春文庫)

 

 林真理子直木賞受賞作らしい。

KindleUnlimitedで読めるので読んでみました。

世はバブル。そんな時代の空気を反映してて面白かった。

男も女も虚勢張って生きてたんだなと。

短編オムニバス。

 

最終便に間に合えば。

男が女に奢ることが当然の時代に、女が男にいじらしくご馳走し続けるカップルの話。

そんな女の愛も男には全く伝わらない。

積み重なったストレスは些細なことがトリガーである日突然崩壊する男女あるある。

そんなチンケな男も他の女にさらわれるという終わり方をすると棘になってずっと残る。

ラスト、君と分かれたあとの彼女も君とおんなじだったよと語る彼。

そして、描かれてはいないが、昔の女にちょっかい出すあたり、恐らく結婚生活もうまく行っていなんでしょうね。

男は、え?俺に未練あったのと期待するけど、女はモヤモヤを抱えながら最後の最後に、やっぱりあの男はクソだわと確認がしたかったのだと気が付く。

 

男の身勝手さは、愛がなんだに出てくるナチュラルボーンクソ男と少し似てる。

books.richardh.work

 

 エンジェルのペンは林真理子や周辺の作家の体験記ぽい話。

プライベートの切り売りは時にリアルな人間関係にも影響することがあるのかなと想像させられた。

 

てるてる坊主はハゲを気にして髪に執着する男を笑う話。

その執着がみっともない事に気づいてみたいな。

それは確かにそうなんですけど、女の人のその言説も自分はハゲ無いと思っている立場から語っているようで少しイラっとくる。

女の人もハゲたら悩むと思いますよ。

 

ワイン。話もコミカルで面白いけど、出てくるファッションの描写や一流、二流みたいなこだわりがOKバブリーな空気が漂ってて面白かった。

 

京都まで。これが一番OKバブリー感が漂ってて面白かった。

男の悪口言いまくって、パス!てセリフとか。

おニャン子クラブ、女子大生ブーム、アッシー、メッシー。

20代の女の子が圧倒的価値を持って、男たちは、~ちゃーんて言いながらご機嫌伺っていた時代。

主人公の女性も負の性欲を振りまく。

年下なんて絶対ありえないてセリフもある。

物語中盤、恋に落ちて、高校生のように~ちゃんと言い合って恋愛して逆上せている彼女に友達は、あんたバカ?!と呆れ果てる。

多分、価値ある女が男に溺れるというのはめちゃくちゃダサいとされていた時代なんでしょうね。

見つけた真実の愛がやっぱり虚構だったというオチはなんとも物悲しい。

この時代の30歳で失恋というのは今以上の重みだったんでしょうね。

 

世の中全部が虚勢はって、大人とは男は、女はみたいな~であるべきにみんなが縛られていた空気が伝わる小説でした。

 

林真理子さんもそんな時代の空気に染められつつも、染まりきらない普通の女の子みたいなのを大事にされている方なのかなと感じました。

 

最終便に間に合えば (文春文庫)

最終便に間に合えば (文春文庫)

 

 

読書は読むから聴く時代ですよ!

本書も、アレクサアプリを使って隙間時間にながらで読み切りました。

超おススメの読書方法を紹介したこちらの記事も是非ご覧下さい。

books.richardh.work

この方法もいいですし、Audioブックもプロ俳優さんの読み上げでなかなかいいですよ。

 

そして、サブスクで本が読める読書好きなら絶対お得なKindle Unlimitedも是非利用してみて下さい。

 Kindle Unlimitedはいいサービスですよ。

 

 

【読書メモ】ブッダが教える愉快な生き方 藤田一照

 

ブッダが教える愉快な生き方

ブッダが教える愉快な生き方

 ブッダがどのような過程で悟りの境地にいきついたかという仏典の説明的な部分を前半で語り、後半は、それでは我々はどのように生きるのが正解か、禅の修行の考え方の本質はどういうところにあるのかという内容でした。

 

実はこの本を読んでいただけではなんかいい事は書いてあるけど心に入ってこない感じを持っていた。

所が、この本を読んでいるタイミングで、クラブハウスで武田双雲先生のお話を聞いた。

双雲先生の話と、この本の内容、お互いにお互いの説明になるという体験をしてしまい凄く心に入ってきた。

 

本では、苦行を耐え忍ぶことが修行ではなく、日々訪れるいい事も、悪いことも受け入れてそれを楽しんで毎日生きる事が修行ですみたいな話が書いてあった。

 

クラブハウスでの双雲先生の話も同じで、みんな、先の事を考えて不安になり、不安に備えるためにあれをしたりこれをするみたいな事をするからいけない、毎日、目の前の事を楽しんで、目標や目的なんかは執着せずにゆるく希望しているぐらいで丁度よいと。

そうすると、希望や夢がヘリコプターで誰かが自動で運んでくれる。

みんなもっとこの自動操縦の力を信じたほうが良いという話をされていた。

僕も、素直な男なのでこの話はビビっときました。

本当、不安を行動原理にすると良いサイクルにはいれない。

思い当たることが沢山あった。

双雲先生みたいに、ドライヤーで髪乾かす時も、聖なる風よいでよって思いながら一つ一つ楽しいな嬉しいなと思いながら日々機嫌よく過ごすことが幸せ掴むコツなんだと気づかされました。

 

この本と双雲先生の話がこのタイミングで結びついたのも、僕にとっては運命的な引き寄せですね、これも。 

 

よく言われるのが、モテたかったらまずモテろ、お金持ちになりたかったらまずお金持ちになれ!

世の中、プラスにもマイナスにも舵切った方向にしか進まないんだなと。

だから幸せになりたかったらまず幸せになれなんですよね。

 

勉強になりました。

なんか、この本と双雲先生のお陰でここ数日毎日楽しい気持ちで過ごしてます。

 

 

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【読書メモ】世界のニュースなんてテレビだけでわかるかボケ!さくら剛

世界のニュースなんてテレビだけでわかるかボケ!さくら剛

世界のニュースなんてテレビだけでわかるかボケ!さくら剛

 

 今回も比喩芸で笑わせてくれます。

それでいて為になる。

2015年の本なので、取り上げている内容はやや古いですが、あのニュースやあの技術って例えるならそういう内容だったのかと改めて勉強になる。

リーマンショックに繋がったサブプライムローンの問題。

詳しい内容までは把握していなかったけど、好みのイケメンをイケメン牧場で買ってきて家で育てる例えはお腹抱えて笑ってしまった。

お金持ってないOLが10年経つと、年期の入った渋いイケメン、イケオジになると見込んで借金して買ったのに、わずか数年で腹がでてハゲ散らかして2束3文の価値になり借金が返せなくなった。

ギリシャ危機は婚活パーティーに紛れ込んだ偽ハイスぺ男などなど、秀逸なたとえ話で時事問題をわかりやすく解説している。

時事ニュース他、IPS細胞、ヒッグス粒子ビットコインなどのテクノロジー、サイエンスにもふれている。

さくらさんのコミカルな文章は本当真似したい。

こんな楽しい文章書けたら人気ブロガーになれるの間違いなし。

 

さくらさんの本は旅行記や、哲学の本など結構KindleUlimitedになっているのでKUのサービスに加入している人は是非読んでみて下さい!

 

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【読書メモ】相対化する知性

相対化する知性

相対化する知性

 

めちゃくちゃ難しかった。

読んでて理解できないところばかりでした。

人工知能を開発している人は、人間というものを勉強しているんでしょうね。

人文、哲学、統計、歴史、様々な事に造形が深いです。

 わかった部分で面白かったところ。

  • 神の時代から人間の時代に、その未来は人間を超える存在の何かの時代。
  • ディープラーニングはそれを開発している人もどうやって動いているのかは分からず、最適な解を得るチューニングは職人的勘で調整している。
  • 以前は人間の脳の構造をヒントに人工知能を作り上げていたが、今はその構造はあまり意識せず人工知能をデザインしている。
  • 民主主義国家は価値が多様化するなか、経済成長というものがみんなの合意を得やすい政治的大義だったけれども、人工知能の登場によって経済成長を目指さなくてもよくなる可能性がある。
  • 人工知能の登場により、人間の認知構造が大きく変わる可能性がある。

以前読んだ、松尾豊さんの 人工知能は人間を超えるか の続編のような内容。

前著を深堀アップデートな内容。

人工知能は人間を超えるか (角川EPUB選書)
 

 

ちょっと前に、クラブハウスで、人工知能は人間を淘汰してゆくかという議論の中で、恐らく人工知能は人間を淘汰せずに生かすのではないかという話になった。

だんだん、人間は人工知能にとってのペットのような存在になってゆき、人間の方もまた人工知能にかわいがってもらうように進化してゆくのではないだろうかという未来予想。

人間とイエネコのような関係。

イエネコは人間にとってなんの生産性もないが、人間に可愛いと思ってもらう方向で進化を続けて淘汰されずに繁栄している。

 

本書にもその話の理解を補完するのようなお話 が出てきた。

 

これからどんな世界になってゆくでしょうか。

めちゃくちゃ面白い時代に生まれてきましたね。

本当に楽しみです。

 

読書は読むから聴く時代ですよ!

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【読書メモ】絶望の国の幸福な若者たち 古市憲寿

 

絶望の国の幸福な若者たち 古市憲寿

絶望の国の幸福な若者たち 古市憲寿
絶望の国の幸福な若者たち (講談社+α文庫)
 

 

古市君による若者論。
クラブハウスでの語りで古市君が大好きになった。
そして、この本は本業社会学者として流石本職だねと思わせる内容。
 
まず、言われてはっとした指摘、若者って誰?て話。
高卒の若者なのか、大卒の若者なのか、高収入世帯の若者なのか、貧困層の若者なのか、海外在住経験のある若者なのか、ウェイな若者なのか、オタク界隈の若者なのか。
様々な属性の若者が存在する現代社会では、若者という言葉は解像度が粗すぎる。
 
昔、村落レベルのコミュニティーで、みんなが同じ背景を持つ集団においては、最近の若者はという言説は成立したかもしれない。
敗戦後、多くの若者が貧乏で均一的だった時代も、最近の若者論が成立し得たかもしれない。
 
社会成熟が進み、色んな背景を持った若年層が増えると、最近の若者とグルーピングするのは本来無理がある。
ところが、最近の若者論は、それを振りかざす人の思惑で道具として使われている。
例えば若者の車離れ。若年世代の新車販売台数落ち込みは若年世代人口の減少が主原因だけど、広告会社や営業担当者が顧客や上司へ説明する際、若者の趣向が変わっているからで、若者に興味を持ってもらうにはこう言うプランをといった具合に若者論を持ち出す事がある。
若者人口が減っているから仕方ないねでは済まないから。
また、最近の若者はと言う事で、時代感覚と自分の意識がずれが出てしまった中年がプライドを損ねず現象を受け止めるのに便利。
若者に悪者になってもらう事で自分が時代に置いて行かれている事実から目を背けれる。
人口動態から若年層は今後、経済的に割食う環境に置かれてゆくことは間違いないのだけど、若者が不幸になるかは別の話。
今の若者は日本史上物質的には1番恵まれている。
あらゆるものが昔よりも遥かに安価に買える。
そして、お金なくても仲間と一緒にキャンプ行ったりレジャーできていれば、つまり承認欲求が満たされる環境さえあれば幸せを感じられる。
正規、非正規雇用の話もバブル期のサラリーマンが肯定的に描かれていたのか、正規雇用すれば幸せになるて話が懐疑的。
懐古するときは、バブルの頃の若者は良かったよって語られがちだけど、当時のマスコミの記事を読むとそんな雰囲気ではない。
今でいうところの社畜に幸せはあるのかみたいな言説が多い。
 
若者と高齢者が対立軸の様に語られがちだけど、日本は企業福祉ともう一つ、家庭内福祉が充実している傾向があるという。
成人しても親と同居していたり、結婚後もなにかと親から補助してもらったりなど。
これからの人口動態をみれば、年金受給を減らして働けるところまで働くという改革が必須なのだけど、年金受給を減らすと困るのは高齢者だけとは限らない。
親の年金をあてに暮らしている人もたちまち困るので、そういう政策にシフトする力は一枚岩では生まれにくい。
 
 
勿論経済は大事なんでしょうけど、稼ぐ力があることと、幸せなことは違うという事がこれからもっともっと強くみんなが認識してゆく時代になるのかなと。
豊かさというのが自分のつくった家族がいてその中で幸せだったり、友達がいる、恋人がいる、仲間がいるとか、そういう事と幸福度は相関関係がありそう。
経済性では恵まれていないけど繋がりを感じている人は幸せと感じやすいが、友達もいない恋人もいないみたいな人には結構きつい社会なのかも知れない。
だから、政策的には非正規労働を是正して正社員にしようとか、若者の税負担を減らすため対策しようというのは必要ではあるんだろうけど、それで人は幸せにはならない。
そういう、疎外感を得て社会から分断された人が結集するとオウム真理教事件全共闘のような事が起こったりするのだろうなと本を読んで感じました。
 
なので、若者のセーフティーネットをどうするのかという政策を検討するときは、仕事やお金をどうするかだけでなく、承認欲求をどう満たせるかに着目するとより良い答えにたどり着けそう。

 

絶望の国の幸福な若者たち (講談社+α文庫)
 

 

読書は読むから聴く時代ですよ!

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【読書メモ】肉食の思想 鯖田豊之

肉食の思想 鯖田豊之

肉食の思想 鯖田豊

 

肉食の思想―ヨーロッパ精神の再発見 (中公新書 (92))
 

 ヨーロッパ文化、ヨーロッパ文化を継ぐアメリカ文化を、肉食という視点から考察してゆく試み。

勿論、考察に過ぎないし、その説が正しい事の証明は無理だと思うけど。

この本に指摘されるまで気がつかなかったけど日本人は米を主食としている。
対してヨーロッパ人はパンや芋を主食とするイメージがあったけど、実際には主食、副食と言う区別はない。
ヨーロッパの人たちは、日本人よりもずっと肉でカロリーを補っている。
それは戦争時の食料調達の資料等を調べてみるとわかる。
貴族に限らず平民においても肉食と言うタンパク源で持ってカロリーを補っている。
 
どうやらそれはヨーロッパの土地環境によるところが大きい。
効率だけで言えば、穀物を餌として育てた家畜をたべるよりも、穀物を直接食べたほうがエネルギーロスは少ない。
それでも、その非効率が優先されるのは土地条件。
牧草が自生しやすい土地では、家畜を放し飼いしておけば勝手に育つ。
対して日本は牧草になる植物は生育しない限りは沢山育たない。
そして、日本は稲作可能な降水量であったが、ヨーロッパではそうでなかった。
降水量の事情でヨーロッパの穀物と言えば麦になるのだけど、麦は昔の技術では連作、量産が難しく、肉よりも麦の方が贅沢品だったという背景がある。

こうして、ヨーロッパでは肉が主食となっていった。

 

日本でお米が神からの恵みものという考えになったのと同様、食肉となる家畜は神から恵まれたものという考えが人の意識の中に芽生える。

家畜は殺して食べて当然、食べられるために神に作られたのが家畜なのだからという考えは人間中心的な思想に繋がってゆく。

人間は神の子で、動物は人間の為に働いたり、食べられたりするために神が与えてくれたもの。

キリスト教社会でセックスが後ろめたいものとして戒律かしていった背景には、動物と人間との差別化があるのではないだろうかという。

家畜放牧社会だと、動物が本能のままに交尾する様を日常的に観る。

人間はそんな家畜とは違うというのが思想の根底にあると考察している。

 

そんな肉食の影響で宗教や思想が「人間中心」という世界観で作られてきた。

そして人間は誰かという問題が発生する。

それは立場で異なってくる。

人間=王なのかも知れないし、人間=貴族、人間=商人だったり、あるいは人間=キリスト教徒。

根幹には、自分達コミュニティーに属さない人々を人間とは思わないメンタリティーが生まれ、強い階層社会が発生する。

これが行き過ぎて限界が来た時起こったのが革命だった。

 

革命が起こってから、民主主義思想、マルクス思想などが誕生したけど人々の根っこの意識はそう変わらなかった。

建前として平等は掲げられたけど、実際には根強い階級意識が人々の中に存在し続け意識として縛られ続けた。

それを、日本が近代化の為に思想を輸入した際、それを建前とは思わず優れたヨーロッパの考え方だと愚直に取り入れたので、平民にも公教育を与え、身分にとらわれない実力主義の人事が行われ、それが日本の急成長の原動力になったという物語は面白かった。

 

全てのヨーロッパ思想の土壌は、肉食という食文化がもたらしたものであるという論旨。

この切り口は聴いたことなかったので凄くおもしろく読ませてもらった。

 

勿論、結びつけているだけでそれが正しいとは言えないけれど、ストーリーとしては読み応えある。

 

肉食の思想―ヨーロッパ精神の再発見 (中公新書 (92))
 

 

読書は読むから聴く時代ですよ!

本書も、アレクサアプリを使って隙間時間にながらで読み切りました。

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【読書メモ】勝間式ネオ・ライフハック100 勝間和代

勝間式ネオ・ライフハック100

勝間式ネオ・ライフハック100

 

 ここ数年、リチャードは勝間和代さんの大ファンです。

勝間さんの本めっちゃいいです。

しかも今回の本はKindleUnlimitedで読めちゃいます。

本書は、勝間式ロジカル家事を2020年環境にブラッシュアップしたような内容。

勝間さんご自身も日々進化してて、前の本ではこう書いたけど今はこう考えてますとより良いものを常に探されている。

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読了後早速影響受けまくっちゃってます。

 

この本で良かったところ。

  • 人の意志はたかが知れてる。継続できる環境づくりの方が大事。
  • 問題の解像度を持つ。
  • 達成できそうなことしか目標にしない。
  • iPhoneを捨て Androidに変えよう。
  • 常に交渉するとお得。交渉できない相手は自分の立場が弱い時。逃げる事も視野に。
  • 幸せに達成に時間割引率という考えを用いる。
  • 睡眠の量、質を確保して幸福度を上げる。
  • 3分以内にできることは後伸ばしにせずすぐやる。
  • 新しいものを否定し既存の物に安心するのは本能と知る。
  • 本は聴ける。
  • 文字入力は音声入力を活用する。
  • 収入の1割~2割は貯金する。
  • 全ての買い物は1日いくら、1回あたりいくらになるか計算して検討する。
  • 自炊すると人生が変わる。
  • 調理家電を活用する。
  • 洋服のサブスクを利用しよう。
  • 美容院のサブスクを利用しよう。
  • 運の良さは人との接触機会の数。
  • 感謝日記をつける。
  • 酒、たばこ、砂糖、カフェイン、白米をやめる。
  • 選択肢を増やす。
  • 仕事より家事に力を入れる。
  • 使わないものは捨てる。
  • 1日1万歩以上歩く。
  • スマートウォッチを使う。

僕は勝間さん好きなので既に実践済みの事も多かった。

今回読んで新たに影響受けたのは、3分で終わるメンドクサイ事はさっさとやるということと、カフェインをやめる。

砂糖、白米はやめてみたいけど家族がいると難しいかな。

あと、1日1万歩は習慣づけたいなー。通勤の自転車辞めたらいけそうだけど踏ん切りつかない。

 

お酒とタバコは止めました。

当たり前だけど、お酒もタバコも老化スピードが早まるらしい。

酒なんて絶対やめられないと思ってたけどやめれたので皆さんにもお勧めしたい。

酒やめるとめちゃくちゃいいですよ。

あんなのなくても人生楽しいです。

 

ファッションのサブスクの章はなるほどなと感じました。

ファッションセンスには自信はない、でも、モテたいとか、営業職とか人に見られる仕事の人は検討に値すると思う。

月数千円からあるサービスで、それで確実オシャレになるのだからコスパいいかも。

 

調理家電の章は、ロジカル家事の時よりもより詳しく書かれてます。

僕は家電めぐって奥さんと喧嘩になったので買わないですけど、調理の自動化は絶対取り入れたほうがいいですよ。

ヘルシオとホットクックは手に入れたい。

 

 

本の中でも書いてましたけど、本書の内容の殆どは勝間さんのYouTubeで発信されていることなので、本を買うか迷う人はYouTubeから見てもいいのかも。

そして、YouTubeの更新頻度はかなり高いので書籍の内容からさらに進化していそう。


www.youtube

 

勝間さんのブログ。

katsumakazuyo.hatenablog.com

 

KindleUnlimitedで読めるのでサービス利用者は気楽に読んでみて下さい。

めちゃくちゃ良い内容。

 

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【読書メモ】怒羅権と私 汪楠

怒羅権と私

怒羅権と私

 

 

これは存在そのものに陰陽ある本だと思う。
陰の部分は自らの犯罪経験を書籍にして販売している点。
犯罪被害者にとってはこの事実だけで心が傷つけられることでしょう。
では出すべきものではなかったかというとそうとも言えない。
この人にしか書けない内容でかつ、世には有益とも思えるような内容だからだ。
 
被害者感情にフォーカスすると、犯罪体験を本にして収益を上げると言う事は問題がある。
この人に人生をめちゃくちゃにされた人や、深刻な犯罪被害に巻き込まれた人にとっては胸がつぶされるような思いでしょう。
 
ところが加害者の視点、思考を書籍と言う形で世に発信すると言う事は次の犯罪抑止のために有益な側面があると思う。
商業的に成功すれば重版が決まり情報が広まる機会が増える。
出版社も儲かれば新しい切り口でこの人を取り上げる新しい企画が持ち上がるかもしれない。
マイケルサンデルの白熱教室に出てくる究極の選択のようなジレンマを抱えた本だ。
 
物言う投資家、村上世彰さんの本を読んだときに、当時この人はマスコミにめちゃくちゃ叩かれていたが、実は彼なりの正義を持って行動していたと言うのを本で知り、マスコミによってその人格までもが大きく歪められていたのかと、著書を通して感じた。
ところがホリエモンが後に、村上さんかっこいいこと言っているけれどもあの人はほんとに最低なところがあって友達も自殺に追い込まれそうになったみたいなエピソードを明かしていて驚いたとともに、実は本当の僕はこういう人間なんだみたいな語り口と言うのは距離をとって感じないと危ないのかもしれないと思った体験がある。
生涯投資家 (文春文庫)

生涯投資家 (文春文庫)

 
 
本書前半もエリート家庭に生まれ善良市民だった汪さんがどうして暴力の世界に染まり、札付きの犯罪者になってしまったのかが描かれている。
文だけ読んでいると同情的になり、彼自身ではなく彼を変えてしまった環境に憎しみが湧いてきてしまう。
ですが、言い分の1つであり、あくまで彼の視点であると言うことを取り込まれ過ぎず距離をとって読むのが大事でしょう。
 
以前Eテレでみた、Switchインタビュー 伊勢崎賢治×菅原小春 の回。
伊勢崎賢治さんは民族紛争を停戦させるネゴシエーターの仕事をしている。
少年兵達を沢山観てきた。
暴力というのが物凄く魅力で誘惑的なものというのを目の当たりにしてきたと語っていた。
欲しいものがなんでも手に入り、力をつけ残虐になればなるほど周囲からは承認され、大人をも跪かせることができる。
 
汪さんも恐らくそういう暴力の魅力に魅せられてしまったのではないだろうか。
30年前、僕が中学生だった頃は校内暴力はピークを過ぎていたが、まだまだ不良がカウンターカルチャーとしてカッコいいものとして生きていた。
部活では先輩に理不尽に殴られ、面白半分にタバコを押し当てられ、お金は巻き上げられる日常。
少年漫画は不良の抗争漫画で溢れて、ポップシンガーはバイクを盗んで校舎のガラスを割って周る歌を歌っていたし、そんなやつらは女の子にモテた。
怒羅権が暗躍した時代はまさに同じ時代。
 
汪さんの家庭環境もあるが、当時の日本の時代背景の影響も大きいと思う。
暴力はいけないと言いつつ、親や先生はしつけや教育という名目で子供たちに暴力をふるいまくっていた。
これは子供たちには暴力はダメだけど、正しい暴力は良いというメッセージになったと思う。
発足当時の怒羅権達も正義の暴力を行使している感覚だったことを本の中で書いている。
30年前に比べ、犯罪発生件数が大幅に下がったのは、家庭や学校での暴力行使を控えるようになったのは大きいのではないかと思う。
暴力でコントロールするという事は、子供たちに暴力の魅力を教えているようなものだから。
 
少年院、刑務所のシステム批判もとても良かった。
現在のシステムでは犯罪を犯してしまった人が更生することなど殆ど難しく、再犯を犯し刑務所に出戻ってしまいやすい。
ここの件は、より良いシステムを作った方がいいんじゃないという社会への投げかけになっている。
 
僕は以前は死刑は必要だと思っていた。
けれど、読書を積み重ねたりしているうちに、死刑廃止論者の言い分の方が合理的なんだと考えるようになった。
被害者の感情処理という問題は課題だけど、その犯罪を犯してしまった経緯というのは必ずあって、犯罪予備軍になっている人達抑止のヒントになる情報を犯罪を犯した人は持っているから。
 
以前読んだケーキの切れない少年の話も思い出した。
ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)
 

 

犯罪を犯してしまう少年の多くは認知能力などに障害ギリギリの物を抱えていたりする。
反省できる能力がそもそも備わっていない。
それを矯正する方法というのもどんどん研究されている。
 
この本は、自分をよく見せようといしている点が多少あるかもしれないことを差し引いたとしても、社会はそこから学んだ方が良いという情報が書かれている。
いじめを行えば、反動でとんでもないモンスターを生み出すことがあることや、刑務所システムの欠陥、警察と暴力勢力の癒着など考えさせられる箇所が多い。

 

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【読書メモ】平成くん、さようなら 古市 憲寿

平成くんさようなら 古市 憲寿

平成くんさようなら 古市 憲寿

 

平成くんさようなら

平成くん、さようなら

 

 クラブハウスで、古市君が絡むトークルームは大体面白くなる。

トークルーム内で、平成くんさようならは凄く良いと絶賛されていた(宣伝の為かもしれないけど)。

ある日のトークは、平成くんさようならの文庫化に際して文庫版の執筆作業中にリスナーのみんなに意見を聴くみたいな内容でした。

 

トークを聴いていたら読みたくなってきて早速ぽちりました。

 

平成から令和に替わる現代を舞台にしているのだけど、近未来SFになっていて、安楽死が世界に先駆けて合法化された日本。

世界からも安楽死を求めて安楽死ツーリズムで人がやってくるような世の中。

安楽死をエンターテイメントにしたレジャー施設などが設置されていて、それが、そんなのあっても不思議じゃないなという具合にうまく描写されている。

 

Googleのようなプラットフォーマーによる個人データーベースによる記録の蓄積で、外部に記憶を記録できるようになった世界では、人の死への受け止め方がどのように変化するのかみたいな事を扱っている。

 

今は人の死は悲しい事だけど、将来テクノロジーによってその概念が変わってくるのかもしれないと予感させるラスト。

 

 平成くんのキャラクターは古市君を投影させているのが伺える。

平成くんの考えたり感じたりしていることは、古市君が実際に感じているような話なのかなと想像すると面白い。

 

また、クラブハウスの中で古市くんと仲良く絡んでいた、 澤田拓郎(ハイラム)君とか、千秋ちゃんが小説内でも登場するのでクスっとしてしまう。

 

恐らくクラブハウスの中だけでなく、本当に仲が良いのですね。

 

そのまま読んでも面白いですし、2月の古市君と千秋ちゃんのクラブハウスのトークルームを聴いていた人はより楽しめる小説になっていると思います。

 

描写技巧が凄いな、テクニックがあるなという文章ではないですけど、扱うテーマだったり、布石を重ねて導くラストや哲学的なテーマは読ませます。

 

もうすぐ文庫がでてくるそうなので、そうなればお安くなるでしょうからそれを待っても良いかも知れないですね。

 

平成くん、さようなら

平成くん、さようなら

 

 

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【読書メモ】おしゃれかるた 野宮真貴

おしゃれかるた 野宮真貴

おしゃれかるた 野宮真貴
おしゃれかるた (幻冬舎plus+)

おしゃれかるた (幻冬舎plus+)

 

 リチャードは高校生から大学生の頃、Pizzicato five が大好きでした。

当然野宮さんも好き。

そんな野宮さんのオシャレエッセイ。

 

読んでいて、時代は進んでしまったなという感想。

良くも悪くも20世紀的な価値を反映した本だなと思いました。

「大人の女は」みたいな話が多い。

Pizzicato five の世界観て確かにそんな感じですよね。

黄金期のアメリカやヨーロッパ文化のJ-POPアレンジみたいな。

新しい世代は、物や消費で個性を表現することからもっと、SNSとかYouTubeみたいな自分メディアを使って体験を発信してゆくようなイメージがあります。

彼ら、彼女らがもっと年を重ねたときに、「大人は」みたいな語りをするのかな。

世の大人像も輪郭に大分ブラーがかかってきている感じはありますよね。

歳重ねても大人っぽくないおじさん、おばさんは多いし(良い意味で)成熟した大人像みたいなのが昔よりも大分曖昧でふにゃふにゃしている気がします。

 

野宮さんの本読んだあとに、プロ奢さんの本読んでこのブログを書いているから余計そう感じるのかも。

 

books.richardh.work 

 プロ奢さんの文は21世紀感を感じますね。

 

本書は、さくっと気軽に読めますので、特に渋谷系カルチャーが好きだったおじさんおばさんは楽しめると思います!

おしゃれかるた (幻冬舎plus+)

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読書は読むから聴く時代ですよ!

本書も、アレクサアプリを使って隙間時間にながらで読み切りました。

超おススメの読書方法を紹介したこちらの記事も是非ご覧下さい。

books.richardh.work

この方法もいいですし、Audioブックもプロ俳優さんの読み上げでなかなかいいですよ。

 

そして、サブスクで本が読める読書好きなら絶対お得なKindle Unlimitedも是非利用してみて下さい。

 Kindle Unlimitedはいいサービスですよ。