落合陽一さんの最新著書。
2015年9月の国連サミットで採択された SDGs Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)を軸に話を進める。
僕本は良く読むけど、意外とニュース疎くて、SDGsなんてワード初めて聞いた。
いまちょっとしたブームらしい。大企業のビジネスマンなんかは、SDGsていうバッジをビジネススーツに着けているんだとか。
知りませんでした。
色々面白いところが沢山あった。
本の骨ともなる部分。東西冷戦の自由民主主義と社会主義という2大イデオロギーの時代から4つのイデオロギーへ移行。
アメリカンデジタル、チャイニーズデジタル、ヨーロピアンデジタル、サードウェーブデジタル。
これらは多分落合さんが名付けたのかな?
このイデオロギーを使っての説明が続く。
水資源の章では、バーチャルウォーターという概念が面白いなと思った。
水資源国に見える日本は実は水は輸入に頼っている考え方。
アフリカの章では、Mペサと呼ばれる携帯電話の通話時間を換金するデジタル通貨の話が面白かった。
CO2温暖化の章では、温暖化はCO2排出が原因で略間違いない説明と、規制で削減をしたいヨーロピアンデジタルと、テクノロジーで解決したいアメリカンデジタル。ソーラーパネルを駆使した再エネで解決したいチャイニーズデジタルのそれぞれの思惑。
トランプのパリ協定脱退とかも、とんでもない時代に逆行したように見えるけど、アメリカはアメリカの理屈で解決の意思がある事をこの章で知れました。
それを悪い印象持たせて報道するのはそれぞれの陣営の情報戦の側面があるんだね。
後半は、この4つのイデオロギーを中心に語る。
その中での日本が目指したい立ち位置。
ヨーロッパデジタルは歴史、ブランド、権威などから世界のルールを作れる強さを持っている。
アメリカンデジタルはGAFAをはじめとした強力な経済企業群を持っているけど、ヨーロピアンデジタルはそれらを好き勝手に出来ないようにできる法と倫理という武器で戦っていこうという戦略。
チャイニーズデジタルは工業の分野で略覇権をとろうとしている。
ヨーロッパがなぜここまで強いのかというのを歴史と文化の面で説明。
日本はヨーロッパとアメリカの中間的な思想を持っているので、うまくブランディングして立ち回れば大きな存在感を示せるかもしれない可能性を紹介している。
話しを聞いていて、文化を大事にするっていうのは本当は滅茶苦茶大事な事なんだな。
その為には、日本終わったなんて言葉を使わずに、もっと自信と誇りを持って生きないとねと反省させられる。
どの本を読んでも、落合さんの本は、日本人はスゴイポテンシャルもっているし、もっと自信持った方がいい。
世界の中でもまだまだやれるって内容の物が多いから元気が出るよね。
日本愛に溢れているよ。
勉強になりました!
Kindleでもなんとか読めたけど、落合さんがおススメするように、図表が多い本なので紙本の方が読みやすいかも知れません。
購入の参考までに。