パウエル元国務長官の自伝的リーダー論。
ジャマイカ移民2世の平民階級からアメリカ軍のトップにまで上り詰める。
ブッシュ.Jr政権の国務長官。
いわゆるエリートのルートから上がったわけではなく、与えられた職場で与えられた以上の仕事を重ねながらステップアップしていった叩き上。
自分の職務、課題はなにか、それを見極め地道に誠意をもって行っていれば必ずいい巡りあわせがやってくるみたいな教科書的な話だけど、その語り口が心に入りやすい。
本から伝わる人柄。
僕のやり方はこうだけど、人それぞれのやり方があるという自分以外の人への尊敬を感じる。
部下に命令をしてはいけない。部下を更迭させなければならない時は誠意をもってなど、現場から得たであろう貴重な教訓がちりばめられている。
良いチームは良いリーダーによってつくられるとこちらの本と同じことが書かれている。
二つの本は、根っこの文化が凄くアメリカという国を感じさせる文章になっている。
黒人軍人、黒人政治家として活躍したパウエルさん。
本では殆どその差別には触れられていないけど、恐らく相当あったと思う。
そういう逆風に潰されず周囲をみとめさせるような本質がこの人には備わっていたからここまで来たのだなと。
そして本の中ではイラク戦争の失敗の部分については認めている。
終戦後のプランを雑に楽観視していたため大きな混乱を呼んでしまった。
でも責任は当時の責任者であった自分であるし、後悔もあると。
難しいねリーダーって。
批判を投げる方は簡単だもんね。
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