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【読書メモ】消費税10%後の日本経済 安達 誠司

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 難しい本だった、、、

はっきり言って前中半の中身はチンプンカンプン理解できなかった。

ただ、そういうデーターがある、そういう学説があるという大枠だけでも読む価値あり。

 

アベノミクス経済政策も、主流派学派の理論と、新学説の理論のせめぎあいで決められているんだと学べた。

新しい学説には「シムズ理論」というのと「MMT(現代貨幣理論)」て言うのがあって、それらの理論を下敷きに、財政出動政策とかが打たれている。

主流学派からするとそんなバカなて話らしいのだが、経済学の面白く難しいのは、それが正しいのか正しくないのかは実践してみないと効果測定できない所。

そして、経済は複合要因で上げ下げするものなので、それのみの要因結果なのかどうかも分からない。

不可逆で再現性もなく、検証も難しいので、過去の例を政策根拠としていいのかもわからない。

紙上の理屈で正しい、正しくないを論戦できることだけど、やってみないと結果わからない博打みたいなところがある。

 

巻末の結論は、素人の僕にもわかりやすかった。

筆者の立場としては、アベノミクス財政出動は支持をするが、消費税のアップはこのタイミングではやめた方が良かった。

もうあげちゃった今となっては、さらなる増税はデフレ脱却が確認できるまで行わない事を国民と約束をし、追加で財政出動政策をデフレ脱却まで行う。

 

僕はこの本読むまで、歳出が増えるのに、増税なしでそれを維持するのができるの?

結局将来世代にツケを回しているだけじゃないの?

そんな考えで、消費税アップは仕方ないよね?増税嫌だは我がままだよねと考えていた。

 

本書でデーターと理論を突き付けられると、なるほどなと納得。

見事に説得されちゃいましたね。

 

筆者は、消費税は反対だ!と言っている訳では無く、デフレ脱却するまでは反対だというスタンスです。

消費税反対論者という訳ではないです。

ただ、それほどまでにデフレというのは怖い経済の病気で、これを退治しない事には没落国家は免れないという結論でした。

 

そして、僕はいわゆるロスジェネ世代ですけど、この世代の無業者の数とかを鑑みると、将来僕ら世代は日本国の中で一番忌み嫌われる「老害」になりそうだなと覚悟しました。

きっと現代の「団塊老害」の非難の非じゃないだろうなと。

そして、ここからの経済政策を誤ると、現代のティーンエージャーがニューロスジェネになろうだろうという怖い予言も書いてありました。

 

微力ながらもこういう意見に触れて、どんな政策を支持するのか。

将来の自分の為にもひとつの意見として読むと良い本だと思いました。

 

 

消費税10%後の日本経済

消費税10%後の日本経済