未来への意識ではなく、現在に集中することがいかに人生を豊かにするかを説いています。
一期一会の精神を大切にすることで、人との接し方や物事に対する考え方が変わることを示唆しています。例えば、水道の蛇口をひねる行為も、その背後には多くの人々の努力があり、それに感謝することでありふれた日常が驚きと感謝で満ちたイベントに変わります。
なんでも、かんでも感謝をしてゆくと、毎日が感動的なドラマに変わります。
脳科学的な観点からも、感謝の習慣は不幸に陥りにくくすることが示唆されています。人間の脳は感謝を瞬時に忘れてしまう傾向がありますが、その生理機能を超えて意識的に感謝する事を習慣化することで、不幸耐性を身につけることが可能となります。
また、双雲氏自身の病気での入院体験を通して、悩みやストレスが健康に悪影響を及ぼすことも説かれています。
幸運や豊か、勝利や喜びには、実はその落差による強い副作用がありますが、「ありがとう」という感謝の気持は副作用のなく良い感情を得られる魔法の言葉です。それを実践することで人生を豊かにすることができると述べています。
ありがとうにも、上辺のありがとうと、心からのありがとうがります。
運を上げるためのありがとうでは副作用がでます。
お返しを求めないありがとうの心が大切です。
本書は内容が濃く、同じ著者の他の作品である『丁寧道』とセットで読むことでより理解が深まるとのことです。また、ボリュームが少なくサラッと読めるため、清涼剤的な読み物としてもおすすめです。感謝の大切さを再認識させ、日常に喜びを見出すヒントを与えてくれる一冊と言えるでしょう。