SF小説。
ブレードランナーの原作、フィリップ・K・ティックの文章が冒頭で引用されている。
本小説の設定もブレードランナーの影響がみられる。
そこは人間と高度に設計され、工場で生産されたウォーカロンという人工的な人間が住む世界。
ウォーカロンは今のAIのように、人間に都合よく人間を助けるために設計されている。
人間も臓器を交換したり再生医療によって果てなく長い寿命を得る。
実生活のなかでウォーカロンと人間を区別することが難しくなる。
主人公のハギリ博士は人間とウォーカロンを数値で判別する測定器を開発する。
そのことで、謎の組織から命を狙われる事になる。
そして突然現れた日本政府が派遣したボディーガード、ウグイに命を助けられる。
話しの筋としては謎の組織と博士を守る日本政府との攻防戦。
このハギリを守るボディーガード ウグイが魅力的。
クールで美人で博士を守る任務にどこまでも忠実で。
ラストはああなってしまうが、ラストの最後でそうなっちゃってウグイファンはニヤリとすると思う。
話しの下敷きは今現実にあって芽を出そうとしているAI技術、生命工学。
最初はAIは機械だったけど、生命工学と結びついて有機的な体をもつようになる。
そうなっちゃったときに、人間と人工人間を分かつものって一体なんだろう?
もはや宗教的な違いでしかないんじゃないかと色々考えさせられるテーマ。
多分僕が生きている間は、機械のAIしか見られないだろうけどこの両テクノロジーが発展してゆくと同じテーマにぶつかるような気がする。
面白かったです!
森 博嗣さん 押井守監督 映画スカイクロラ の原作者なんですね。
知りませんでした。
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