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【読書】池田大作 権力者の構造 溝口 敦

池田大作 権力者の構造 溝口 敦

池田大作 権力者の構造 溝口 敦

 

創価学会3代目会長池田大作氏を批判する本。
基本的には批判することを目的に書かれているので中立性はない。
悪く言うポジションに徹しているので、事実の羅列以上に池田大作氏個人へ厳しい人物評価を下している。
そういう強烈なバイアスがかかっているものとして読みました。
 
15年ほど前インターネットを中心に嫌韓ブームと言うのがあった。
その際、池田大作氏は朝鮮半島の出身であり、国籍についても朝鮮半島の国の国籍であると言う記事を読んだことがある。
僕はそれについては本当なのかなと言う立ち位置でしたが、本書に書いてある池田氏の生い立ちを読んだらやはり時代の空気でそういう言説が流れたのだと思いました。
東京大田区の海苔の生産者で、それが正しい情報なのだろうと思います。
 
前半は池田大作氏の生い立ちの部分、中盤になると創価学会の歴史から書かれている。
特に2代目会長 戸田城聖時代の創価学会については詳しく書かれており、この時代に信者による折伏勧誘活動、他宗教への厳しい排他性、聖教新聞等の出版行、今日まで続く創価学会のイメージの礎が作られる。
 
後半は、3代目会長をかけた権力闘争について描かれている。
最有力候補ではなかった池田氏が会長に就任できたのはいくつか理由があるでしょうが、やはりお金の力と言うのは大きそうでした。
それぐらい、組織の中でお金に関わるポストについてるのはこういう権力闘争の場で有利に働くのでしょう。
 
公明党立ち上げも描かれていた。
当初の政治目的等は国立戒壇といって創価学会を国家主教にすることが目的だった。
その後政教分離の議論などが内部であり、国立戒壇については表立った政治目的から外れる。
なんだかんだ言って、現在では政権与党なのがすごいなと思わされました。
 
終盤は昭和40年代後半のマスコミによる池田大作バッシングのところまで描かれている。
本書によれば、この騒動で池田氏は求心力を失っており、組織ぐるみで行っていた折伏勧誘活動も、組織としては禁止せざるを得なかった様が描かれており、拡大循環の原動力となっていた折伏活動が絶たれたことにより、世間で思われているよりは縮小している組織なのかなと言う印象を抱いた。
 
現在でも、池田大作氏は絶対権力者のような印象を外部から抱かれているが、そのような時代は長く続いたものではなく、昭和50年代に入るとその絶対権力は維持できない状態にまでなっていたのだと言う。
おそらく、創価学会と言う大きな組織を維持するのに象徴として大権力者のようなポジションにおいてはいるが、その権力については剥奪されたような状態なのだなというのが読んでて意外でした。
 
今年の盆、親類が1人家まで遊びに来た。
彼は親が創価学会員で彼自身も創価学会員。
自分で選んだ宗派ではなく親から継承された宗教。
彼の心と信仰との間にどんな距離が存在するのかと言うことが以前よりずっと気になっていた。
お墓参りの道中、2人でゆっくり話ができる時間が取れたのでその辺のことを聞いてみた。
信仰の部分で共感し実践しているものもあるが、盲目的に信じているわけでもない。
そして青年部の集まりなどにはいろんな複雑な思いを抱きながら参加しているそうだ。
 
彼の心情を理解したり、むやみに僕に折伏活動をしてこないなどの理由が本書を読むことで少し理解の助けになりました。
 
完全なる批判ポジションの本ではありますが、書いている歴史の部分などはおそらくソースの下に書いているでしょう。
それを読むにつれ、世間で思われているイメージとは意外と違う部分があるのだなと感じました。
 
また1つ理解が深まり面白かったです。
 

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