沼田まほかるさんの小説、9月が永遠に続けば、アミダサマに続いて3冊目。
まほかるさんの小説にハズレなしですね。
暗い雰囲気と巧みな文章表現。引き込まれるストーリー。
どの1冊も面白い。
今回この小説も読み始めて3日間引きこまれました。
物語中頃からサスペンス小説へと変貌してゆく。
最後は、これぞエンターテイメントサスペンスと言える終わり方。
切ないですね。
特筆すべきは性描写ですね。
女性作者が書くその情景は、なんか読んでてムズムズします。
文章が上手過ぎなんですね。
直接的な言葉を使わないのに滅茶苦茶やらしい。
技量がないとこんな描写できないと思いますね。
素晴らしい。
出てくる登場人物は、どいつもこいつも身勝手なんですけど、誰にでも持ち得ている身勝手さだと思います。
多くの人が一度はそうふるまったり、ふるまわれたりしたような事が身に覚えがあるのではないでしょうか。それが、極端に描写されています。
その人の醜さは鏡を見せられているようでドキドキします。
男と女は、惚れた方が負けよ!みたいな言葉がありますけど、本小説もそんな男女の愚かさが巧みな文章で描かれていますね。
この作品2017年に映画化されているのですね。
刊行から10年ぐらい経っての映画化ですね。
映画観てないですけどキャスト見た感想。
十和子 : 蒼井優 ピッタリですね!ここは池脇千鶴でもいけそう。
陣治: 阿部サダヲ うーん、、、綺麗すぎるかな。自分だったら香川照之を配したい。
水島:松坂桃李 こちらも綺麗すぎかなー。文具コーナーの店員感なら加瀬亮とか今のエールの喫茶店のマスター役の野間口徹さんとかかなー。
黒崎: 竹野豊 悪くないね。悪くはないけど、若々しすぎるかも。冷酷に女をたらしそうな感じは他に誰がいるかな。渡部篤郎とかいいかもね。
映画も観てみたい。
正義感の強い人は、前半の主人公の身勝手さに腹が立って読み進められないかもしれない。
そこが許容できれば面白い。
正義で殴りつけてくる姉とか読んでいて主人公になりきってイライラしてきちゃう。
本当、人はみんな身勝手な所があるのに自分に正義があると信じて生きている。
そんなことを改めて思わされる小説です。
こちらはKindleUnlimitedじゃないです!
Kindle Unlimitedで史上最高に読書が手軽になっている時代だと思います。
そして、読書は読むから聴く時代ですよ!
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この方法もいいですし、Audioブックもプロ俳優さんの読み上げでなかなかいいですよ。
Kindle Unlimitedまたセールやってますね。