クラブハウスで、古市君が絡むトークルームは大体面白くなる。
トークルーム内で、平成くんさようならは凄く良いと絶賛されていた(宣伝の為かもしれないけど)。
ある日のトークは、平成くんさようならの文庫化に際して文庫版の執筆作業中にリスナーのみんなに意見を聴くみたいな内容でした。
トークを聴いていたら読みたくなってきて早速ぽちりました。
平成から令和に替わる現代を舞台にしているのだけど、近未来SFになっていて、安楽死が世界に先駆けて合法化された日本。
世界からも安楽死を求めて安楽死ツーリズムで人がやってくるような世の中。
安楽死をエンターテイメントにしたレジャー施設などが設置されていて、それが、そんなのあっても不思議じゃないなという具合にうまく描写されている。
Googleのようなプラットフォーマーによる個人データーベースによる記録の蓄積で、外部に記憶を記録できるようになった世界では、人の死への受け止め方がどのように変化するのかみたいな事を扱っている。
今は人の死は悲しい事だけど、将来テクノロジーによってその概念が変わってくるのかもしれないと予感させるラスト。
平成くんのキャラクターは古市君を投影させているのが伺える。
平成くんの考えたり感じたりしていることは、古市君が実際に感じているような話なのかなと想像すると面白い。
また、クラブハウスの中で古市くんと仲良く絡んでいた、 澤田拓郎(ハイラム)君とか、千秋ちゃんが小説内でも登場するのでクスっとしてしまう。
恐らくクラブハウスの中だけでなく、本当に仲が良いのですね。
そのまま読んでも面白いですし、2月の古市君と千秋ちゃんのクラブハウスのトークルームを聴いていた人はより楽しめる小説になっていると思います。
描写技巧が凄いな、テクニックがあるなという文章ではないですけど、扱うテーマだったり、布石を重ねて導くラストや哲学的なテーマは読ませます。
もうすぐ文庫がでてくるそうなので、そうなればお安くなるでしょうからそれを待っても良いかも知れないですね。
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本書も、アレクサアプリを使って隙間時間にながらで読み切りました。
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