アイルランド人の配偶者を持つブレイディーみかこさん。
子育て体験を通してイギリスにおける格差社会問題、人種差別問題、変わりゆくイギリス様子を色鮮やかに描写する。
イギリスも急速にリベラル的な考えが入ってきて、保守的な考えと摩擦しながらもリベラル的に変化を進めているようだ。
アジア人は世界中に住んでいるが、イギリスではこんなにもアジア人差別があるのかとうのが赤裸々に描かれている。
差別的なクラスメイト、差別感情を持っている大人たち。
ただ、学校教育の現場ではそういうのを改善しようという動きが書かれている。
中華系の生徒会長が存在していたり、人種差別する少年を厳しく指導したりする様は、国の方針みたいなものが無いとこうならないと思って読んでいた。
僕もロンドンを旅行したときに現地の子供たちに囲まれてチャンチャン、チュンチュンとはやし立てられた。
釣り目のジェスチャーをしてからかわれたり!
ただの観光客にそこまでできるっていうのは家庭内で相当な差別をしてないとはならないと思った。
そんな差別感情の多い社会の中でオノヨーコと結婚したジョン レノンは当時恐らく相当な変わり者だったでしょう。
ポール・マッカートニーにはジョンとヨーコの結婚には苛立っていたという話もある。
イギリスもまだまだ人種差別と言うのは根強くあるが、社会全体としてはそういうものをなくしていこうと言うエネルギーを感じさせるような話も多かった。
古いイギリスを継承しつつ、移民とともに新しいイギリスを作っていくのでしょう。
人口減少が起こってくる日本でも、それはおそらく将来同じことを受け入れていくことになるのではないか。
息子くんが人種的なアイデンティティーに葛藤しながら、いつの間にかいろいろなことを受け入れたり消化して大人になっていく成長期の部分も読んでいて楽しい。
話題になった図書でとても読みやすい文章です。
人の立場になって考える、考えを合わす事はできなくともお互い尊重し合う事、大事なことが学べる一札です。
読書は読むから聴く時代ですよ!
本書も、アレクサアプリを使って隙間時間にながらで読み切りました。
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